どうも、「くもノすけ」です。
「運転手さん、ここら辺で美味しいお店知ってる?」
乗り込んできたお客さんが第一声に運転手に聞く、、、そんなドラマとか映画に出て来るようなちょっとしたワンシーンですね。
昔からタクシー運転手はその土地に詳しいものです。
街の中をぐるぐると駆け回り、街の移り変わりをずっと見てるからでしょう。
…と、以上までが世間一般的な認識なのかもしれません。
これは本当でしょうか?
都内(都会)と地方でタクシー運転手の覚えることが違う
都内(都会)と地方のタクシー運転手では、仕事で必要な知識の内容がちょっと異なります。
都内の運転手に必要不可欠なものは「通り(道路)の名前」「交差点の名前」「駅の名前」です。
これが覚えられない運転手は仕事になりませんし、ときにお客さんに怒られます。
そりゃそうです。それらは都内に住んでいれば自然と覚えるものですから。
一方で地方のタクシー運転手に必要なものは「大きな飲食店やホテル」「公共施設(病院など)」です。
地方のタクシーは駅付けで客待ちをすることが主な働き方になりますので、駅から半径3.0km圏内ぐらいの主な施設は自然と覚えてしまうそうです。
逆に、都内の運転手は大きな施設名さえもあまり覚えてなかったりします。
だいたい運転手を5年ぐらいやるとある程度は覚えますが、次々と新しい施設ができるので覚えるのを諦めている運転手もチラホラいます笑
都内タクシー運転手は美味しいお店を知らない
結論から言うと、都内で働くタクシー運転手のほとんどは美味しいお店を知りません。
それにはいくつか理由があります。
飲食店に駐車場が無い
地方の飲食店といえば駐車場付きが当たり前です。
主な移動手段が車なので、逆に無いほうが珍しいくらいです。
しかし、都内飲食店は駐車場が無いのが当たり前です。
それは都内の人は歩きが主な移動手段だからです。
都内には駅がたくさんあり多くの人が駅から徒歩20分圏内に住んでいるので、車ではなく電車で移動する人が多いため、飲食店は高い賃料を払って駐車場を用意する必要がありません。
つまり、我々都内のタクシー運転手はタクシーを停める駐車場が飲食店にないので、美味しい飲食店にはなかなか入れないのです。
路上駐車して警察に駐禁を取られたら免許にキズがつくので、気軽にそば屋やラーメン屋にも寄れません。
得意な区域だけで営業してる訳じゃない
都内23区で働く運転手は「駅付け客待ち専門」で仕事をしている人は少数派です。
23区内広い範囲で流し営業している運転手が多数派になります。
人の流れに合わせて流し営業をしているだけなので、普段あまり来ない区で「美味しい飲食店は?」と聞かれても、得意な区内の飲食店もあまり詳しくないのに、めったに来ない区内の飲食店なんてチンプンカンプンです。
お客さんには悪いですが正直に「知らない」と答える以外にありません。
飲食店が多すぎる
都内は飲食店が本当にたくさんあります。
お客さんの言う「美味しいお店」が「1000円で美味しく食べれるお店」なのか「5万円で美味しく食べれるお店」なのか我々運転手には分かりません。
例えばラーメン1つとっても、豚骨なのか魚介なのか、つけ麺なのか油そばなのか、細麺なのか太麺なのか、醤油なのか味噌なのか、、、都内には選択肢が数多にあるため細かく細かく要望を聞かなければ満足のいく答えは出ないでしょう。
そんなコンサルタントができるなら今すぐタクシー運転手をやめて、美食家や飲食店コンサルタントとして働くべきです。
まとめ
ドラマや映画の中に出てくる「なんでも知ってるタクシー運転手」は都内には居ないと思って良いでしょう。
都内タクシー運転手のほとんどはタクシーが停められる駐車場付きのコンビニか、すぐに車内に戻れる弁当屋で食べるものを調達してます。
(もちろんタクシーが止められる飲食店も少しあります)
たまに例外として、趣味で飲食店巡りを仕事しながらやっている運転手も居ますので、そのような運転手に運良く巡り合うことはあるかもしれません。
しかし、基本的にタクシー運転手に「美味しいお店」を期待するのはやめましょう。
それに都内在住の人はタクシー運転手に「美味しいお店知ってる?」なんて聞いてきません。
そりゃそうです。
我々タクシー運転手よりもお客さんの方が美味しいお店を知ってるに決まってますから。
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