どうも、「くものすけ」です。
みなさんはお酒を飲んだ帰り道にタクシーを利用しますか?
たくさんお酒を飲んで千鳥足で危ないとか、終電が無くなるまで飲んでしまったとか、女性だと深夜の帰り道で知らない人に襲われたら怖いだとか…
お酒の席の帰りにタクシーを利用する理由は人それぞれだと思います。
お酒を飲んだあとに自宅の前までタクシーを気持ちよく利用していただくことは、我々タクシー運転手も大歓迎です。
ある意味、それが我々タクシー運転手のメイン業務と言っても過言ではありません。
ただ一つだけ、我々タクシー運転手が1番恐れているお客さんがいます…。
それは「車内でゲ◯を吐く」お客さんです。
ただ、お客さんが「タクシー車内でゲ◯を吐いてやろう!」と思って乗って来るわけではないことは理解してます。
タクシーに乗るまでは全然平気だったのに、タクシーに乗ってから急に気持ち悪くなってきたという場合もあると思います。
今回は「タクシーに乗ってるときに吐きたくなったらどうするべきか?」を現役タクシー運転手の私が解説したいと思います。
■タクシーに乗ってから吐きそうになる理由
まず初めに、タクシーに乗ってから急に気持ち悪くなってしまう理由を理解しましょう。
自動車は揺れるもの
タクシーに限らず自動車は運転中に必ず揺れています。
加速&ブレーキで前後に揺られ、地面の段差やカーブなどで左右に揺られます。
居酒屋では平気でもタクシーに乗った瞬間の気持ち悪くなる理由の多くがこれです。
車内温度や臭い
夏は、外は暑く、車内は涼しいです。
冬は、外は寒く、車内は温かいです。
その気温差で気持ち悪くなる人もいます。
また、車内は密室なので自動車特有の独特な臭いや、エアコンの臭いなどで気持ち悪くなる人もいます。
※運転手がオジサン臭いこともありますよね。
気の緩み
直前まで友達や、同僚や、彼女などと飲んでいた方は自然とちょっと気を張ってお酒を飲んでいます。
一人飲みをしていた方も、お店で飲んでいる限りは周りの目があるので多少気を張っているんです。
それがタクシーに乗ると、実質個室に1人だけになるので他人の目があることによって自然と張っていた気がパッと緩むものです。
そのタイミングで気持ち悪くなる方もいらっしゃいます。
椅子が深く座れる
案外盲点なのが、これです。
居酒屋にある固い椅子などに比べて、タクシーの座席は深く座れるので、座る角度によっては腹部が圧迫される可能性があります。
その圧迫によって急に気持ち悪くなる人もいます。
■気持ち悪くならない方法(乗車前)
まず、大前提として「タクシー車内で吐かない」が一番良いに決まってます。
タクシーに乗ってから気持ち悪くならないためにはタクシーに乗る前の準備が大事です。
もう吐きそうなら乗る前に全部吐く
当たり前ですが、吐くものを全部吐いてしまえばタクシーに乗ってから吐きませんよね?
吐きグセがある方は是非タクシーに乗る前に、トイレなどですべて吐くことをオススメします。
少し歩いてからタクシーに乗る
千鳥足の方は危ないので仕方ありませんが、まだ歩ける方は少し自宅方向に向かって歩いてからタクシーに乗ることをオススメします。
一駅分でも商店街を往復でも何でも構いません。
歩いてるうちに酔いが冷めたり、吐き気がなくなったりします。
■気持ち悪くならない方法(乗車中)
タクシーに乗ってからも油断できません。
大酒を飲んだ日はいつ吐きたくなってもおかしくありません。
次に乗車中に気持ち悪くならないテクニックをご紹介します。
タクシーに乗った瞬間に寝る
吐き気と同時に眠気が来ている人にオススメです。
今までタクシー運転手をやってきて寝ながらゲ◯を吐いた人は1人〜2人くらいしか見たことありません。(※ゼロではない笑)
自宅まで距離があるなら寝てしまうのもアリです。
その代わり目的地に到着したら必ず起きてくださいね。
姿勢正しく浅く座る
腹部をなるべく圧迫しないことが重要です。
前屈みや姿勢悪く座っていると気持ち悪くなる確率が上がります。
姿勢正しく、どこか窓の外の遠くを見ていてください。
ただし無理にお腹に力を入れて姿勢を正してしまうと気持ち悪くなってしまうこともあるので、あくまでリラックスした状態で姿勢正しくすることが望ましいです。
運転手と会話する
運転手と喧嘩しない自信がある方だけができる対処法です。
酔った勢いで喧嘩したことがある方は絶対にやめてください。お互い損しかしないので。
運転手と会話することで気が緩みすぎるのを防ぎます。
不思議と会話して喋り続けている間は吐かない人もいます。
タクシー運転手の中には会話が嫌いな人もいるので、素っ気ない返事をされてしまうかもしれませんが1人喋りでも良いので気にせず喋り続けるのもアリだと思います。
■車内でゲ◯吐きそうになったら
最終段階です。
もうどうしようもない!今すぐにでも吐きそうだ!と感じたらすぐに以下の対応をしてください。
運転手にビニール袋を持っているか聞く(超重要)
深夜帯に働いているタクシー運転手のほとんどが緊急用としてビニール袋を用意しています。
乗車してすぐに「ビニールありますか?」と聞いていただいても構いません。
とにかく100%をビニール袋の中に収めるように頑張ってください。
たまにビニール袋の有無を聞かずに、急に窓開けて窓から外に向けて吐くお客さんがいますが、できれば止めていただきたいです。
道路を汚すこともダメですが、何より走行中に窓から吐かれるとタクシーの窓から後ろ部分がゲ◯まみれになります。
それを洗車するのは凄く嫌ですし、大変なんです。
路肩に車を止めてもらう
市街地を走ってるときは良い選択です。
市街地を走っているときはそれほど速いスピードで走っていないため、タクシーを運転する側としてもお声がけいただいたら、すぐに止まりやすいです。
止まったらすぐにドアを開けて、路肩の側溝など下水道に直結する部分にすべて吐いてしまいましょう。
逆に高速道路上では路肩駐車&ドアを開けるなんて行為は危険極まりないので絶対にやらないでください。
(番外)もし車体で吐いて汚してしまったら…
我々タクシー運転手も怒号をあげて怒ることはしません。
深くため息をつくくらいで、「大丈夫ですか?」と救護義務を果たそうとするはずです。
そこで怒ったところで何にもなりませんから…。
ただし、1つお客さんに知っていておいて欲しいのは、吐かれた時点でその車両は営業所に戻り「清掃&消毒」を入念にしなければ次のお客さんを乗せられません。
そうしてる間は運転手はお金を稼げませんし、そもそもお客さんが吐かれなければ「清掃&消毒」はやらなくても良かった作業です。
つまり、お金が稼げない分の収入も減り、嫌な思いをして余計な作業をしなければならない不幸のダブルパンチです。
この際、運転手から直々に清掃料を請求する場合もありますが、精算の際にお客さんから「すいませんでした」の一言とチップ(クリーニング代)を渡してあげてください。
■まとめ
我々タクシー運転手は居酒屋アルバイト店員の次に他人の吐しゃ物を処理している職業と言っても過言ではありません。
今夜も誰かがタクシー車体で吐いてしまい、タクシー運転手が清掃しています。
年末年始の忘年会・新年会シーズンや、春の大学生の新歓コンパのシーズンなど、お酒を飲み慣れていない人が楽しさのあまり深酒をしてしまいやすい時期です。
楽しい会ですのでお酒が進みすぎる気持ちもよく分かりますが、自分にあったお酒の量をわきまえて楽しく飲んでいただき、お帰りの際にはタクシーに乗って気持ちよくご帰宅ください。
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