台風や大雪の日にタクシーがつかまらない理由【ぜんぜん乗れない】

どうも、現役都内タクシー運転手の「くもノすけ」です。

2022年1月6日、都内では久しぶりに積雪しましたね。

私はというと、その日は明け番でお休みだったのでタクシーには乗らず、自宅で七草粥を食べながら(1月7日は七草の節句ですからね)、次々に流れてくる「都内は積雪で大変です!」のニュースを眺めてました。

そしたら悪天候ニュースでお決まりの「タクシー乗り場はたくさんの人が並んでいます!」のレポートを見ることができました。

まぁ、そうだろうな。

と、そのときは思いました。

がしかし、よくよく考えてみると一般の方はタクシーが“なぜ”なかなかタクシー乗り場まで来ないのか、“なぜ”タクシーがなかなか捕まらないのか気づいてないのかも知れないと思い、今回はその理由を噛み砕いてご紹介したいと思います。

悪天候時にタクシーが捕まらない理由

運転手が出勤してない(or 早退してる)

意外と知られていないのがコレです。

運転手も人間ですので悪天候の日は運転をしたくありません。

台風や雪では視界を奪われて事故のリスクもあがります。

また、悪天候時に限って普段運転に不慣れな一般車(ペーパードライバー)もこぞって道路に出てくるので、運転するのに普段の倍以上の集中力を使います。

スリップの危険や歩行者への泥跳ねを気をつけるのに神経を使っているのに、交通ルールを無視しがちなペーパードライバーの運転に注意をはらって運転するなんて、想像するだけでも嫌です。

それに加えて、会社によっては事故で車をぶつけたり傷つけたりすると罰金を課せられる会社もあるので、運転手は好き好んで悪天候時に出勤なんてしません。

タクシー会社が休業してる

小さな会社では天候によっては「全車休業」するところもあります。

悪天候の日に売上を稼ぐよりも、仮にその日に事故を起こして次の日から事故をしてしまったタクシーが動かせなくなる方が経営的に痛手だからです。

ましてや人身事故なんて起こしてしまっては、事故処理に時間とお金がかかってしまいその日は赤字になるリスクすらあります。

銀行がよく揶揄される「晴れの日に傘を貸して、雨の日に取り上げる」ではありませんが、タクシーも似たようなものですね。

道路が混んでる(客がタクシーに乗車してる時間が長い)

悪天候時には普段はめったに自家用車を利用しない人もこぞって自動車に乗ります。

駅までの送り迎えや、スーパーに買い物などなど、老若男女さまざまな人が一斉に自動車に乗るんです。

そのように運転に不慣れなドライバーが多いことに加え、悪天候で視界も悪いので自然とスピードが落ち渋滞を作りやすくなります。

そうやって自然にできた渋滞に巻き込まれていると、普段よりもお客さんのタクシー乗車時間が延びてしまい、普段なら1時間で3組は運べる運転手も、2組だけしか運べなくなったりします。

つまり前のお客さんがタクシーに乗ってる時間が長い分、次のお客さんはなかなかタクシーに乗れなくなっています。

これに関してはどうしようもありません。

タクシー需要が急激に上がっている

悪天候の日に外を歩きたい人はいません。

なので悪天候時にはタクシー需要が急激に上がります。

しかしタクシーは一組ずつしか輸送できないので需要に対して供給は間に合いません。

使う側からしても、働く側からしても、タクシーという仕組みの悪い面です。

実際の私も昼まではすごく暇な日だなぁと思って仕事してたら、夕方に急に大雨が降って「忙しくなった!」と思ったら、夜には雨が止んで結局トータルで見たら暇な日なんてザラにあります。

なので余程の急ぎの用でもなければ、天気予報を見ながら天候が落ち着くまで時間を潰して待つのがおすすめです。

タクシーがずっとつかまらない日なんてありません(年末年始を除く)

ちょっと時間をズラせばタクシー需要も収まってスムーズに乗れますから。

無線配車が増える

タクシー乗り場に並んでいてもなかなかタクシーに乗れない理由です。

迎車料を追加で支払っていただける分、会社としては運転手に無線配車を優先して処理させます。

特に悪天候時はどこの会社も電話が繋がらないくらい迎車のご要望がきますので、運転手がタクシー乗り場に辿り着く前に無線配車指示を受けてしまいます。

なので個人的な見解を言うと、都内に限って言えば、タクシー乗り場に並んでタクシーを待つよりも他の人がタクシーを降りそうな場所で「待ち伏せ」して、前の客が降りてすぐに「次に乗って良いですか?」と乗り込むのが一番効率的だと思います。

その状況で乗車を断る運転手は少数派です。運転手としてもずっとお客さんが乗っていた方が稼げるんですから。

オススメは「駅手前の大きな交差点」か「高級オフィスビル周辺」ですかね。(必ず乗れる保証はありませんが)

まとめ

総じてまとめると「悪天候の日はタクシーの台数が少ない!」がお客さんがタクシーになかなか乗れない答えです。

今回は知ってる人からしたら「そりゃそうだ」ってことを記事にしてみました。

運転手側からの望みとしては、仮に悪天候の日に乗客として乗ったタクシーの運転手には優しく接してあげて欲しいです。

まず出勤してるのも偉いですし、事故を起こさず目的地まで運転できるのも偉いです(甘えすぎ?笑)

悪天候で乗客側も運転手側もイライラすることも多いと思いますが、お互いの事情を理解して接するのが結果的に時間もかからずお互い気持ちが良いですよね。

(おあとがよろしいようで🙇)

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