どうも、現役タクシーマンの「くもノすけ」です。
高級ホテルや観光地などの、その街の名所となる場所にタクシー運転手は必ず居ます。
単純に人が集まる場所で待っていれば、タクシーを利用するお客さんを乗せやすいからです。
それでは都内のタクシー運転手は観光名所に詳しいでしょうか?
知ってる確率が高い順にご紹介します。
都内のタクシー運転手は観光名所に詳しいの?
地方の観光地の最寄駅に行くと、そこで待っているタクシーは必ず観光地までの道を知っています。
旅館の名前や飲食店の名前でも安心して連れて行ってくれる可能性が高いです。
それはなぜかというと、お客さんがこれから向かう可能性の高い場所の選択肢が少ないからです。
しかし、東京都内はそういう訳にはいきません。
観光名所までならギリギリ道が分かっても、近辺の飲食店やホテルは入れ替わりが激しすぎて一々覚えてられません。
お客さんに「新宿のアパホテルまで」と言われても、現在、新宿区内にアパホテルは8つもあるんです。
その他の細かいビジネスホテルも、オーナーチェンジなのか知りませんが、定期的に名前が変わったりします。
全ての運転手がその場所と名前を完璧に覚えるのは難しいでしょう。
「じゃあ、どこまでの道なら知っているの?」というのがここからの話です。
高級ホテルは覚えている確率が非常に高い
いきなり観光名所とは言えないかもしれない場所ですみません…笑
駅から高級ホテル、空港から高級ホテル、観光名所から高級ホテル…タクシーを利用する人は比較的お金持ちが多いので高級ホテルを利用している人の割合が高いです。
つまり、いわゆる「良客」がいる場所なので、多かれ少なかれタクシー運転手は高級ホテルで良い思いをしたことがあるはずです。
なので、都内でエリアに関係なく真面目にタクシー運転手をしていれば、たいていの高級ホテルは自動的に覚えます。
有名な施設は覚えている確率が割と高い
例えば、スカイツリーとか東京タワー、伊勢丹や三越などのデパート、八芳園や雅叙園などの結婚式場、都庁や区役所、病院や動物園などなど、都内に住む多くの一般の方であれば知っているような施設までの道は覚えている確率が高いです。
冷静に考えてみるとプロとしては、当たり前なことなんですけどね…(苦笑)
狭い地域で仕事している運転手(同じ駅のタクシー乗り場にしか並ばない運転手とか)は少し離れた場所にある施設は知らない確率が高いです。
感覚的にいうと、3駅先ぐらいから先は道をあまり覚えていない運転手がたまにいます。
そう考えると、逆に「流し営業」をしている運転手は広い地域で仕事をしているので、大半の有名施設は知っている確率が高いと思います。
“有名”飲食店を知っている確率は五分五分
先にも説明したように、都内に飲食店は非常に数多くあり、お客さんが向かう選択肢が多いため、タクシ運転手は基本的に覚えられていません。
最寄駅に並んでいるタクシーに乗れば、知っている可能性は多少上がりますが、ほとんどの場合は全く知らない場合が多いです。
そもそも、覚えようとしていないので知らなくて当たり前です。
ただし、老舗の料亭や有名ラーメン店、巨大な看板を設置している店や、交差点の目印になっている店舗などは知っている場合があります。
それは運転手が勉強熱心なのか、それとも何度もお客さんを同じ場所に運んでいるか、または運転手自身が利用したことがあるかのどれかです。
そのようなタクシーに出会えるかは、確率で言うと「五分五分」といったところでしょう。
若者に人気のスポットは知っている確率が低い
渋谷近辺で仕事をしている運転手なら「青の洞窟」と聞いてすぐにピンと来ます。
最近の若者はSNSの発達によって、我々があまり知らないスポットまで移動することがあります。
いわゆる「インスタ映え」する場所や、「青の洞窟」のような一時的なイルミネーションのようなイベントをやっている場所をタクシー運転手は全て把握しきれていません。
特に中年〜高齢ドライバーなら尚更です。
世間の「消費」のスピードが上がっているのについていけてないのが現状です。
良いタクシー会社だと人が集まりそうな「イベント一覧」を内勤者が作ってくれる会社もあるそうです。
施設内のことは何も知らない
例えば、渋谷の「ヒカリエ」の場所は分かりますが、建物内に何のお店があるとか、「109」の中に何があるのかなんて事はタクシー運転手は知りません。
タクシー運転手は道路や建物には詳しいですが、そこに何があるか何をやっているかは無関心です。
言ってしまえば、仕事に関係ないので知るだけ無駄だと考えてる節があります。
なので「三越に△△ってありましたっけ?」とか「近くでユニクロが入ってるショッピングモールってありませんか?」のようなタイプの質問は正直すごく困ります。
正直、全然知らないので。
「観光タクシー」というサービスがあります
京都や奈良などの人気観光地では当たり前に走っていますが、実は東京にも観光タクシーはあります。
ちゃんと勉強したベテランドライバーがキレイな良い車で観光案内をしてくれるサービスです。
観光先でしっかり解説したり、写真撮影をしてくれる運転手もいます。
(観光案内の有る無しは運転手のレベルによります。当たりの人に出会うとすごく沢山解説してくれます。)
タクシー運転手の中でも人当たりの良い選ばれた人しか「観光タクシー」にはなかなか選ばれないので、「ハズレ」は少ないと思います。
このような運転手たちは有名施設の場所を把握しているだけでなく、お客さんが求めている情報をしっかり提示できる準備をしている可能性が高いです。
同じタクシー運転手としても関心してしまいます。
まとめ
たまにですが、お客さんに「都内のタクシーは全然道を知らない」と言われてしまう運転手がいます。
もちろん運転手側にも反省する面もありますが、「仕方ない」部分も多少あるのを理解して頂きたいです。
東京都内は単純に目的地が多すぎるんです。
目的地が多いの加えて、自動車も多いので運転しにくいし、道も複雑ですしね。
一方で本当に勉強不足な運転手がいるのも事実です。
少なくとも都内でタクシー運転手をするなら、都内の「観光名所」ぐらいはどの地域からお客さんを乗せても完璧なルートで運転してもらいたいですよね。
(そんな私も都内下町の道は「絶対大丈夫!」と胸を張れる自信はないです(苦笑))
私もがんばります。
コメントを残す