どうも、「くもノすけ」です。
最近、大手タクシー会社では新卒の乗務員さんの採用を拡大しているようです。
大学を卒業してすぐにタクシー運転手、年齢でいうと22歳からタクシー運転手になることになります。
…時代は変わったものです。
私も20代の端くれなので、あまり偉そうには語れませんが、1つだけ言えることがあります。
20代の人にはタクシー運転手はおすすめしません。
今回はそんな話です。
20代にタクシー運転手をおすすめしない理由
キャリア形成の役に立たない
20代の若者がこれからの長い人生を生きていくには「キャリア」が必要です。
基本的にどんな職業でも専門的な知識や技能が身につけられ、中には専門的な資格を取得できる職業もあります。
例えば、不動産営業や保険営業になることで、金融や法律に詳しくなる上に、「営業」としてのキャリアを積むことができます。
地道に積み重ねたキャリアは将来自分が転職や独立起業を考えた際に必ず役に立ちます。
ところが、タクシー運転手のキャリアは残念ながらあまり評価されません。
同じ運送業界への転職であれば、無事故無違反を多少評価されるかもしれませんが、それはあくまで無事故無違反が評価されているのであって、タクシー運転手という職業そのもののキャリアが評価されている訳ではありません。
要するに、若いうちはタクシー運転手以外の、社会的に評価されるキャリアを積んだ方が将来への投資としては優れているということです。
就職しやすい
タクシー運転手という職業は比較的に就職しやすい職業で、リストラや会社倒産を経験したオジさん達の受け皿となっている、雇用のセーフティーネットのような役割を務めています。
会社によっては定年後のお爺ちゃんも採用してくれます。
今後、この職業が「大人気すぎて就職倍率が高くてなれない」なんて状況になる日は来ないので安心しましょう。
要するに、他の職業でキャリアを積んでからでも遅くないということです。
将来性が微妙…
自動運転しかり、ライドシェアしかり、UBERしかり、移民しかり。
タクシー業界がなくなるとまでは言いませんが、今後も継続して今と同じように稼いでいける保証はありません。
近年、個人・企業ともに節約志向が高まり、さらには不景気の影響や電車&バスの利便化向上によってタクシー需要は年々減っています。
事実、タクシー運転手の平均年収は毎年ほんの少しずつ減っているのが現実です。
タクシー運転手をやっている私自身でも、正直なところ、10年後に今と同じように稼ぐことは難しくなっていると思います。
私のようにすでに社会にスレてしまっていて色々と手遅れの人間は、また職を変えてもテキトーに図太く生きていけますが、若くて職業の選択肢がたくさんある内から将来性のない職業に20代という大事な時間を割くのは得策ではないでしょう。
退職金がなく給料も上がらない
タクシー会社によっては退職金を用意してくれる会社もあるらしいですが、極々少数の会社です。
私は20代中盤で人生最初のサラリーマンを一度退職しましたが、その企業は大手企業だったので、20代にも関わらずしっかり何十万単位の退職金が出ました。
サラリーマンを長年勤めたオジさん達は何百万、もしくは何千万といった単位の退職金を貰います。
歩合制の給与で生きているタクシー運転手は、年功序列で給与がもらえる訳でもないので、給与は売上次第です。
退職金もなく、給与は売上次第…。
20代前半の頃は他の職業よりも手取りが多いので、優越感を若干でも感じられるかもしれませんが、歳をとればとるほど差は縮まり、追い抜かれていきます。
20代のうちから、そのような選択肢をわざわざ選ぶ必要はないと思います。
私はなぜタクシー運転手をしているのか?
私はそもそも会社に雇われていることが不服なタイプの人間で、チャンスがあればすぐに独立したいタイプです。
ただし、頭は弱い上に、センスもなく、努力家でもないので、とりあえずバカでも無心で10年勤めると「個人タクシー」という形の”独立”が可能なタクシー運転手という職業を選んで働いています。
また誰かと協力して仕事をするのは苦手なので、基本一人で運転しているだけという点も性に合っているというのも事実です。
ただし、今後なにか他に独立して安定して稼げるアテがあれば、迷わずすぐにタクシー運転手を辞めて独立します。
要するにタクシー運転手を人生をかけて勤め上げようと思っていません。
事実、私の周りもそのような人間が多いような気がします。
何かの副業でやっていたり、すでに年金もらっていたり、ずっと独身でお金が必要なかったり、などなど。
理由は様々ですが、「タクシー運転手という職業をずっと続けていこう!」という強い意志を持った人は私の周りにはいません。
「今はある程度は稼げるからとりあえずやっているけど、いつ辞めて他の職業に就いても良い」みたいな人が大半です。
私も含め、そのような人が割と多い職業なんです。
まとめ
もしも、これを読んでいるあなたが20代でタクシー運転手になろうとしているのであれば、私は迷いなくこう言えます。
”今は”やめておきなさい
車を運転するのが好きすぎてタクシー運転手になりたいとか、個人タクシー目指しているとか、タクシー運転手に憧れているetc…みたいな理由あってタクシー運転手になりたい変わり者も中にはいると思いますが、とりあえず今は他の職業で頑張ってみてからでもタクシー運転手になるのは遅くないと思います。
もし仮にどうしてもなりたいのであれば、自分で資格の勉強をするなり、収入の柱を他に用意するなりして、将来の自分自身を守るための投資をしておくべきだと思います。
先行き不安のタクシー業界ですので、将来必ずその自己投資が役に立つ日が来るはずです。
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